まだ、途中

途中です。働いてラジオ聴いて日記書いてます。@madatotyuu

2月11日(土)

朝、夫がコーヒーを淹れてる隙にLINEを見てしまった。1年前に浮気っぽいなと思った相手とまだ連絡を取り合って毎週会ってるみたいだった。スタジオに入る、曲を作る、事務所に行く、それらのどれかが毎週嘘で、0時すぎて帰ってくる日は会ってたんだろうなあと答え合わせができると、くだらない気持ちになった。創作してる風の時間を浮気に使うなよバカ、もうなにも作るな。バンドなんて今すぐにでも辞めちまえと思う。ライブに出る時指輪してないの、見る度に死んでくれと思っている。私も不貞をはたらくときは指輪をはずしている。死んだ方がいいかもしれない。似たもの同士で人間関係を上手くできずに信頼も築けず、相手に足りないものを他人に求めるだめな人間だ私達は。腹が立ってもっと派手に遊んでやろうと一瞬思って、そんなことしてもどうにもならないと思い直した。何をしてもどうにもならない。他の女とセックスしてるのは仕方ないけど、嘘は嫌だ。そういえば変な顔文字を多用する変な女だった。最悪、センス悪すぎ、私の方が可愛いに決まってるだろ。イエスマンを侍らせるな馬鹿者。でも私より圧倒的に肩書きや見た目がいい女だった場合、私は正気を保てるのか。保てないよな、変な女で良かったと思うべきだろう。私も平素から浮気してて本当に良かった。浮気してて本当に良かったなんて思わない方が本当は良かった。よく分からなくなってセックスした。他の女を定期的に抱いていると気づいたとしても、予感が確信に変わっただけで現実は何も変わってなかった。夫だって私が定期的に他の男と寝ていることを予期しているだろう。ショックを受けた方がいいのかもしれない、でも受ける筋合いもないと他人事のように考えていた。

それから、そういえば恵比寿はきっと女の家の近くなんだろうなとか、あの日会っていたんだろうとか、点と点が頭で繋がっていく。ふとした瞬間に口をついて出てきそうになる他の女の存在を、どうにか言わないように堪えるのに必死だった。こういうのを、面白いと思ってしまう悪趣味なところがある。気まずいなら気まずいって言った方が気まずくないのと一緒。ああ、一度友達になってお前変な女と遊んでるだろうとからかいたい。からかいたいよ私は。そうして私は元人力舎所属の芸人と遊んでることをからかわれたいよ。東京って本当にすごい!違うよ私たちが少しずつおかしいだけだよ。

14時過ぎに三茶に向かって寝生活さんと芝山さんが店舗物件を探すのについて行った。元気がなかったので私は早めに切り上げさせてもらった。元気がないというか、対人がなんか難しい心身の状態だった。家に帰ったって夫がいるだけだけど、それでも夫といると楽しいのだよ。悲しいね。いや悲しくもない。私だって同じことをずっとしている。悲しいふりをしているだけでなんとも思っていないのかもしれない。よく分からない。頭の中で分かりきったことを目にした時にショックを受けるのってなんでなんだろう。そんなことはないってどこかで思っていたんだろうか。自分のことを棚に上げて。

だからといって私はこの先もたぶん知らない男と寝ることをやめられないと思う。そうしてないと自分が何なのかよく分からなくなってしまう。痛みや快楽で空想から現実にぶん戻されるような時がある。明日死んでもOKな時、今日のセックスが欲しい時がある。だから夫を責められない。何も知らない方が良い。夫との生活を続けることを選択しているから、それ以外の不要な情報はいらない。愛は意志。愛とかじゃないか、生活は意志。なんか綺麗事でまとめようとしてしまうのも気持ち悪い。LINEを見るという下世話な行為と、お互いに不倫しているっていうそれだけで、何も意味はない。ダサいししょうもない。低俗な人間が頑張って生きているだけ。

新雪園でご飯を食べて、本屋に寄って何も買わず、帰宅してからぼうっとして過ごした。日記を書こうと思うとスラスラ書けるけど、どれも今の私の気持ちとは一致しない。表面的には何も起こっていない。